Column
保育所等訪問支援Q&A放課後等デイサービス報酬
2026.10.25

常勤換算の計算方法【2026年度版】|放課後等デイサービス・児童発達支援の計算例と勤務形態一覧表の書き方

常勤換算は「勤務延べ時間数 ÷ 常勤の従業者が勤務すべき時間数」で計算します。式そのものは単純ですが、分母に下限があること、1人あたりの上限があること、勤務延べ時間数に入れてよい時間が決まっていることを知らないと、実際の配置より多い数字になってしまいます。

この記事では、放課後等デイサービス・児童発達支援を前提に、計算例を5パターンとよくある間違い、勤務形態一覧表の書き方までまとめました。人員欠如減算に直結するところなので、自事業所の数え方と突き合わせてみてください。

この記事の根拠:児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第15号)、その解釈通知(障発0330第12号、最終改正 令和6年3月29日 こ支障第94号)。URLは記事末尾にまとめています。

TS assistは放課後等デイサービスの運営をサポートします!

TS assistは、児童発達支援・放課後等デイサービスに特化したコンサルタントとして、豊富な運営経験を活かした専門的な支援を提供いたします。200店舗以上のサポート実績に基づき、職員の信頼関係構築や業務効率化のための具体的な戦略を提案します。

各施設に合わせたカスタマイズサービスで、経営の安定と収益向上を目指しましょう。個別対応の細やかさと、Googleチャットを通じた迅速なコミュニケーションで、お気軽にご相談いただける体制を整えております。より良い療育の提供に向けて、TS assistはお客様の信頼できるパートナーであり続けます。

常勤換算の計算式

項目 内容
計算式 勤務延べ時間数 ÷ 常勤の従業者が勤務すべき時間数
分母(常勤の勤務すべき時間数) 事業所が定めた常勤の勤務時間数。週32時間を下回る場合は32時間として計算する
分子(勤務延べ時間数) 勤務表上、サービス提供や準備(待機を含む)の時間として明確に位置付けた時間の合計
1人あたりの上限 勤務延べ時間数は、1人につき常勤の勤務すべき時間数が上限。それ以上働いても超えた分は数えない

分母に32時間の下限があるのは、常勤の勤務時間を短く設定して常勤換算の数を水増しすることを防ぐためです。「うちは常勤を週30時間にしているから30で割る」という計算は誤りになります。

対象とする期間(1週間か、4週間か)は、指定権者が配っている勤務形態一覧表の様式に合わせてください。様式は自治体ごとに違います。

勤務延べ時間数に入れてよい時間・入れられない時間

ここを間違えると、計算そのものが成り立ちません。基準は「勤務表の上で、サービス提供や準備の時間として明確に位置付けられているか」です。

扱い 例
入れてよい 支援を行っている時間/送迎の時間/支援の準備・片付け/記録の作成/会議や打ち合わせ/利用者を待っている待機時間(勤務表に位置付けられているもの)
入れられない 休憩時間/勤務表に位置付けのない時間/他の事業所の職務に充てている時間/研修で事業所を離れている時間のうち勤務として扱っていないもの

待機時間は見落とされがちですが、勤務表に位置付けてあれば含められます。逆に、実際に働いていても勤務表に書いていなければ、運営指導で認められません。

計算例

例1:基本の計算(常勤が週40時間の事業所)

職員 週の勤務時間 常勤換算
常勤の児童指導員A 40時間 40 ÷ 40 = 1.0
非常勤の保育士B 20時間 20 ÷ 40 = 0.5
非常勤の児童指導員C 24時間 24 ÷ 40 = 0.6
合計 2.1

例2:常勤を週30時間と定めている事業所(32時間の下限)

非常勤の職員が週24時間働いた場合です。

計算 結果
誤り 24 ÷ 30 0.8
正しい 24 ÷ 32 0.75

常勤の勤務時間を週32時間より短く定めている事業所では、分母は必ず32時間になります。0.05の差でも、職員数が増えれば基準を満たすかどうかが変わります。

例3:1人が長時間働いた場合(上限)

常勤が週40時間の事業所で、ある職員が週50時間働いたとします。

計算 結果
誤り 50 ÷ 40 1.25
正しい 40 ÷ 40 1.0

1人の勤務延べ時間数は、常勤の勤務すべき時間数が上限です。残業で人員基準を埋めることはできません。

例4:育児・介護の短時間勤務を使っている職員

常勤が週40時間の事業所で、育児短時間勤務により週30時間勤務している職員です。

計算 結果
通常の計算なら 30 ÷ 40 0.75
短時間勤務措置の対象者は ― 1として扱える

母性健康管理の措置、育児・介護のための短時間勤務を利用している職員は、週30時間以上勤務していれば常勤として扱え、常勤換算でも1として数えられます。2024年4月からは、「治療と仕事の両立」のために事業者が設ける短時間勤務も同じ扱いになりました。

例5:産休・育休に入った職員がいる場合

常勤職員が産前産後休業や育児休業に入ると、その人は勤務していないため常勤換算には入りません。このとき、複数の非常勤職員を常勤換算して人員基準を満たすことができます。

職員 週の勤務時間 常勤換算
非常勤D 24時間 0.6
非常勤E 16時間 0.4
合計(常勤1人分を補う) 1.0

よくある間違い

間違い なぜ問題か
常勤を週30時間と定めて、30で割っている 32時間を下回る場合は32時間が分母。水増しになります
残業時間も勤務延べ時間数に足している 1人あたりの上限は常勤の勤務すべき時間数です
休憩時間を含めている 勤務延べ時間数には入りません
勤務表に位置付けのない時間を数えている 実際に働いていても、勤務表上の位置付けがなければ認められません
多機能型で、同じ時間を児発と放デイの両方に算入している 二重計上になります。按分の考え方は指定権者に確認してください
児童発達支援管理責任者を直接支援の人数に含めている 児発管は専任です。児童指導員・保育士の人数には含められません
管理者が兼務しているのに、その時間を全部支援に数えている 管理業務の時間は支援の勤務延べ時間数に入りません

なお、小数点以下をどこで丸めるかは解釈通知に明記がありません。勤務形態一覧表の様式によって記入する桁が違うので、所管の自治体の様式と取扱いを確認してください。切り上げて基準を満たすという扱いは、まず認められないと考えておくほうが安全です。

勤務形態一覧表の書き方

常勤換算の根拠になるのが勤務形態一覧表です。運営指導では、この表と実際の勤務実績(タイムカード・出勤簿)、そして支援の記録が突き合わせられます。

  • 職種と常勤・非常勤の別を、実態どおりに書く
  • サービス提供の時間と準備の時間が読み取れるように位置付ける(常勤換算の根拠はここです)
  • 休憩時間を明示して、勤務延べ時間数から外していることが分かるようにする
  • 兼務がある場合は、どの職務に何時間充てているかを分けて書く
  • 事業所が定めた常勤の勤務時間数を表の中に明記する(分母の根拠になります)

勤務形態一覧表は提出して終わりではなく、実績が変わったら直すものです。職員が入れ替わったまま古い表を使っていると、運営指導で実態と合わないことが分かります。

加算にも常勤換算が関わります

人員基準だけの話ではありません。2024年4月から、児童指導員等加配加算は「常勤専従か常勤換算か」と「経験年数5年以上か未満か」で区分されるようになりました。常勤換算で職種や経験年数を組み合わせる場合は、低いほうの区分で算定します。

専門的支援体制加算も、理学療法士等を常勤換算で1以上配置することが要件です。

加算ごとの要件は、無料の加算ナビと児童指導員等加配加算の詳細ページで確認できます。

まとめ

  • 常勤換算=勤務延べ時間数 ÷ 常勤の勤務すべき時間数。
  • 分母が週32時間を下回る場合は32時間で計算する。常勤時間を短く設定しても数は増えない。
  • 1人あたりの勤務延べ時間数の上限は常勤の勤務すべき時間数。残業では埋められない。
  • 勤務延べ時間数は勤務表に位置付けた時間だけ。休憩は入らない。待機は位置付けてあれば入る。
  • 育児・介護・治療のための短時間勤務は、週30時間以上で1として扱える。
  • 小数の丸め方は通知に明記がないので、指定権者の様式と取扱いを確認する。

人員配置の全体像(職種別の必要人数、管理者の兼務、人員欠如減算)は放課後等デイサービスの人員配置基準【2026年度版】にまとめています。「今の体制で基準を満たしているか不安」「欠員が出そう」という場合は、障害福祉専門のTS assistにご相談ください。

TS assistは放課後等デイサービスの運営をサポートします!

TS assistは、児童発達支援・放課後等デイサービスに特化したコンサルタントとして、豊富な運営経験を活かした専門的な支援を提供いたします。200店舗以上のサポート実績に基づき、職員の信頼関係構築や業務効率化のための具体的な戦略を提案します。

各施設に合わせたカスタマイズサービスで、経営の安定と収益向上を目指しましょう。個別対応の細やかさと、Googleチャットを通じた迅速なコミュニケーションで、お気軽にご相談いただける体制を整えております。より良い療育の提供に向けて、TS assistはお客様の信頼できるパートナーであり続けます。

根拠資料

本記事は2026年10月25日時点の法令・通知に基づいています。計算例は考え方を示すためのものです。実際の配置の判断は、指定権者の運用も含めて確認してください。

この記事の内容、自分の事業所ではどうなる?

加算が取れるか、減算のリスクがないかは、無料の「現行制度ナビ」で数分で確認できます。判断に迷う点は30分の無料相談(オンライン)でお答えします。200店舗以上を支援してきた担当者が対応します。

制度ナビで確認する 30分無料相談を予約する(空き枠から選ぶ)

Googleカレンダーの予約ページが開きます。平日9:00〜17:00の空いている枠を選ぶと、Google Meetのリンクがメールで届きます。営業のご連絡はしません。

お問い合わせ