放課後等デイサービスで役立つ資格一覧!仕事内容や必要なスキルも解説
放課後等デイサービスは、授業終了後や休日に児童をお預かりしてサービスの提供を行う障がい福祉サービスの1つです。
放課後等デイサービスでの勤務を考えている場合、無資格でも働けるのか、保有していると優遇される資格があるのかどうかがわからない方も多いでしょう。
この記事では、放課後等デイサービスの仕事内容や、勤務する際に役立つ資格と必要なスキルについて解説します。
この記事を読むことで、具体的な仕事内容や障がい福祉サービスで優遇される資格の種類を知ることができるでしょう。
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もくじ
放課後等デイサービスとは?
放課後等デイサービスでは、障がいのある小学校から高校までの児童に対し、発達に応じた支援や生活能力の向上に向けての訓練や支援を提供します。また、学校や家以外の居場所作りや障がい児を持つ家族のサポートも支援内容に含まれます。
参考:厚生労働省『放課後等デイサービスガイドライン』
放課後等デイサービスの仕事内容
放課後等デイサービスでは、子どもに対する訓練や支援以外にもさまざまな業務を行う必要があります。
ここでは、主な仕事内容について解説します。
個別支援計画書に沿った支援
放課後等デイサービスは、さまざまな障がいや特性を持つ子どもが利用しています。1人ひとりの悩みやニーズに合わせて個別支援計画書を作成し、その計画に沿ってサービスを提供していきます。
主な支援内容は、以下のとおりです。
- 自立支援と日常生活を充実させるための活動
- 創作活動
- 地域との交流
- 余暇の提供
意欲的に参加できる活動を通して、成功体験を増やし自己肯定感を育めるように支援を行います。また、自然との触れ合いや地域との交流により、豊かな感性やコミュニケーション力を培うことも必要な支援の1つです。
保護者との面談や支援
放課後等デイサービスでは、障がい児本人だけでなく、その保護者に対する支援も業務内容に含まれます。具体的には、子育ての悩みに関する相談援助や家庭内での療育方法の支援などです。
保護者が不安なく自信を持って育児を行えるように支援することで、子どもの発達にも良い影響をもたらすと期待されています。
学校や自宅への送迎
学校のある日には学校へ、休日は自宅へお迎えに行き、サービス終了後には自宅へ児童を送ります。送迎業務は職員が行うことが多いため、決まった時間に送迎を行うことや送迎時の児童への配慮も必要です。
放課後等デイサービスで勤務する上で必要なスキル
放課後等デイサービスで勤務する場合、障がい児に対する知識の他にもさまざまなスキルが求められます。
ここでは、職員に求められるスキルについて解説します。
コミュニケーションスキル
発達障がいを持つ子どもやさまざまな特性を持つ子どもに対して支援を行う施設なので、コミュニケーション能力が何よりも重要視されます。
1人ひとりの発達に合わせた対応をし、子どもたちに寄り添いながら支援を行うことで楽しい居場所作りを提供できるでしょう。
また、保護者との関わりの中でどんな困りごとがあるのかなどのニーズを聞き出す際にもコミュニケーション能力が必要です。保護者との信頼関係を構築することで、よりよい支援に繋がっていきます。
子どもの発達や障がいに関する知識
放課後等デイサービスで勤務する場合、発達や障がいに関する知識を持ち合わせているかどうかも必要な条件です。
施設に通う子どもは発達の程度や種類が異なるため、特性に応じた対応が求められます。基本的な障がいについての知識を習得していると、勤務する際に役立つでしょう。
保護者や関係機関と連携する力
子どもに対する支援だけでなく、保護者や関係機関との連携も重要です。保護者や学校との連携により、施設内での子どもの様子や支援内容を共有できるため、一貫した支援を行えるでしょう。
また、保護者のニーズに合わせて各関係機関に協力を仰ぐこともあるため、適切な関係性を構築しておくことも必要です。
放課後等デイサービスで優遇されるおすすめの資格一覧
放課後等デイサービスでの勤務は無資格でも可能ですが、保有していると優遇される資格があります。
ここでは、保有していると就職に有利になるおすすめの資格について解説します。
児童発達支援管理責任者
児童発達支援管理責任者は、事業所に1人以上の配置が義務付けられています。この資格を取得するには、一定の実務経験を積み研修を受講する必要があります。
取得に必要な実務経験は、以下のとおりです。
- 相談支援業務に5年以上従事
- 直接支援業務に10年以上従事
- 社会福祉主事任用資格や保育士などの有資格者が直接支援業務に5年以上従事
- 社会福祉主事任用資格や保育士などの有資格者が相談支援業務に3年以上従事
自治体によって実務経験の要件が異なる場合があるため、研修を受講する際は確認するようにしましょう。
参考:厚生労働省『サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の猶予措置について』
児童指導員
児童指導員または保育士は、事業所に2人以上の配置が義務付けられています。
児童指導員になるための試験や研修は設けられておらず、必要な要件を満たすことで得られる任用資格です。
- 指定された養成施設を卒業した者
- 社会福祉士や精神保健福祉士の資格を保有する者
- 大学で社会福祉学、心理学、教育学、社会学の課程を修了し卒業した者
- 小学校、中学校、高等学校の教諭となる資格を保有する者
- 高校卒業後に2年間児童福祉事業に従事した者
参考:厚生労働省『児童指導員及び指導員の資格要件等』
保育士
児童指導員と同様に人員基準に定められている保育士は、放課後等デイサービスにおいて必要とされる資格です。
保育士になるには、大学や短期大学を卒業して取得する方法と、必要な要件を満たした上で保育士試験を受験し取得する方法があります。
国家資格である保育士は、保育所だけでなく障がい児に対する支援の現場でも必要な人材となるでしょう。
介護福祉士・精神保健福祉士
介護福祉士と精神保健福祉士は、児童発達支援管理責任者になるために必要な資格です。そのため、これらの資格を保有している場合、就職に有利になる可能性があるでしょう。
介護福祉士の受験資格は、以下のとおりです。
- 実務経験3年以上+実務者研修を6カ月以上受講した者
- 養成施設にて2年以上(1,850時間)履修している者
- 福祉系高校で3年以上(1,855時間)履修している者
精神保健福祉士の受験資格は、以下のとおりです。
- 4年制大学で指定科目を修めて卒業した者
- 2年制または3年制の短期大学などを卒業し、指定施設において2年以上または1年以上相談援助の業務に従事した者
- 精神保健福祉士短期養成施設(6カ月以上)を卒業した者
- 精神保健福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業した者
これらの要件を満たした上で国家試験を受験できます。
参考:厚生労働省『介護福祉士資格の取得方法について』『資格取得方法』
機能訓練指導員
障がい児が生活に必要な身体機能を取り戻すために、機能訓練指導員による訓練が重要です。重度障がい児支援を行う事業所では、理学療法士などの機能訓練指導員を配置する必要があります。
理学療法士の他にも、以下の資格を保有している場合も機能訓練指導員としての勤務が可能です。
- 作業療法士
- 言語聴覚士
- 看護師または准看護師
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
看護師
医療的な処置が必要な児童が通う施設では、看護師の配置が必要です。具体的には、服薬管理や痰吸引、経管栄養やインスリン注射などの処置を実施します。
看護師として児童の健康管理を行うことはもちろんのこと、レクリエーションや送迎業務など一般的な業務も行います。
臨床心理士・公認心理士
臨床心理士や公認心理士などの資格は、心理学の知識に基づいてアプローチを行う心の専門家です。
放課後等デイサービスは、発達障がいやさまざまな特性を持つ子どもに対し、1人ひとりに合った対応を行う必要があります。これらの資格を保有していると、子どもの気持ちを理解した適切な支援ができると期待されています。
運転免許
放課後等デイサービスの業務に、児童の送迎があります。応募条件に運転免許を必須としている施設もあるため、放課後等デイサービスでの勤務を考えている方は保有していると良い資格の1つです。
放課後等デイサービスで役立つ資格一覧【まとめ】
放課後等デイサービスは、授業終了後や休日に障がい児に対して療育などの支援を提供する施設です。勤務する上で、障がいに関する知識やコミュニケーション能力が重要なスキルになります。
また、施設を運営するには児童発達支援管理責任者、児童指導員、保育士の配置が義務付けられています。その他に、看護師や機能訓練指導員、臨床心理士などの資格を保有していると、採用の際に優遇される可能性があるでしょう。
放課後等デイサービスでの勤務を考えている方は、今回紹介した資格の取得を目指し、障がい福祉サービスで即戦力となれる人材を目指しましょう。
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