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放課後等デイサービスQ&A
2024.10.01

サービス管理責任者の資格の取り方は?必要な要件や流れを解説

サービス管理責任者の資格の取り方は?必要な要件や流れを解説

サービス管理責任者は、障がい福祉サービス事業所のまとめ役ともいえる必要不可欠な存在です。

今後のステップアップとして資格取得を検討している方もいるかと思いますが、要件を満たしているのかわからないといった疑問がある方もいるでしょう。

この記事では、サービス管理責任者になるための要件や資格の取り方について解説します。

この記事を読むことで、実務経験からどのような流れで資格を取得できるのかを知ることができるでしょう。

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サービス管理責任者とは?

サービス管理責任者とは、18歳以上の障がい者を対象とした障がい福祉サービス事業所で、適切な支援を提供するために必要な職種です。

事業所によって配置する人数は異なりますが、決められた基準に応じた配置が義務付けられています。

ここでは、サービス管理責任者の具体的な役割と仕事内容についてみていきましょう。

サービス管理責任者の役割

サービス管理責任者は、利用者の支援プロセスの管理や関係機関との連携、スタッフへの技術指導・育成など、サービス全体のまとめ役です。

利用者やご家族の意思に配慮しながら、障がいがあっても自立した生活を営めるよう、どのようなサービス提供が適切かを検討していきます。

また、関係機関と適切にコミュニケーションを図り、必要なサービスを円滑に進めることも、サービス管理責任者としての重要な役割でしょう。

サービス管理責任者の仕事内容

サービス管理責任者は、主にどのような業務を行う職種なのでしょうか?

ここでは、具体的な仕事内容についてみていきましょう。

利用者へのアセスメントと個別支援計画の作成

障がいの特性や生活状況・本人やご家族の希望を把握した上で、一人ひとりに応じた個別支援計画を作成します。

この計画書に沿ってサービスが提供されるため、特に重要な業務の一つです。

定期的なモニタリングや計画の見直し

サービス提供開始後は、より良いサービスを提供するために定期的にモニタリングをします。

モニタリングによりサービス内容に問題がある場合は、その都度計画を修正し、利用者にとって最善の支援を提供できるように改善していく必要があるでしょう。

関係機関との連絡・調整

事業所外でのサービスを受けている場合は、関係機関と協力して一貫した支援ができるように、事業所で提供しているサービス内容を共有する場合があります。

外部との関わる機会が多くなる職種なので、コミュニケーション能力が高い人に向いている仕事といえます。

関連記事:サービス管理責任者に向いている人とは?仕事内容やサビ管のやりがいも解説

サービス提供を行うスタッフへの助言・指導

個別支援計画に沿って実際にサービスを提供するのは、事業所のスタッフです。

そのため、支援の現場に立ち会いスタッフへ直接助言をすることや、研修などでスタッフが成長する機会を設けることも、仕事内容に含まれます。

サービス管理責任者になるには

サービス管理責任者になるには、必要な実務経験要件をクリアし、研修を受講することで資格を取得できます。

ここでは、サービス管理責任者になるために必要な要件を詳しく解説します。

実務経験要件を満たす

サービス管理責任者の資格を取得するには、定められた実務経験をクリアする必要があります。

保有している資格によって実務経験年数が変わるため、資格の取得を検討している場合は事前に確認しておくとよいでしょう。

また、児童発達支援管理責任者とサービス管理責任者の資格は研修内容が統一されましたが、それぞれ必要な実務経験が異なります。

児童発達支援管理責任者を取得済みの方は、自分に不足している実務経験を積むことで、サービス管理責任者の資格取得要件を満たせるでしょう。

参考:社会福祉法人兵庫県社会福祉事業団『サービス管理責任者の資格要件

関連記事:児発管からサビ管になるには?2つの資格の違いや資格取得の要件・流れを解説

相談支援業務

相談業務とは、障がいのある方の日常生活の自立に関する相談に応じ、助言や指導などの支援を行うことをいいます。

サービス管理責任者になるには、この相談支援業務の経験が5年必要です。

以下のような施設での経験が、対象となります。

  • 地域生活支援や障がい児相談支援事業、身体障がい者相談支援事業、地域障がい者相談支援事業
  • 児童相談所、身体障がい者更生相談所、精神障がい者社会復帰施設、知的障がい者更生相談所、福祉に関する事務所、発達障がい者支援センター
  • 障がい者支援施設、障がい児入所施設、老人福祉施設、精神保健福祉センター、救護施設および更生施設、介護老人保健施設、介護医療院、地域包括支援センター
  • 障がい者職業センター、障がい者就業・生活支援センター
  • 特別支援学校

直接支援業務

直接業務とは、入浴や排泄介助など、利用者が自立した日常生活を営めるよう療育や訓練などの指導業務を行うことをいいます。

サービス管理責任者になるには、この直接支援業務の経験が8年必要です。

以下のような施設での経験が、対象となります。

  • 障がい者支援施設、障がい児入所施設、老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院または診療所の病室(療養病床)
  • 障がい福祉サービス事業、障がい児通所支援事業、老人居宅介護事業
  • 病院、診療所、薬局、訪問看護事業所
  • 特例子会社、重度障がい者多数雇用事業所施設設置等助成金受給事業所
  • 特別支援学校
  • その他これに準ずると都道府県知事が認めたもの

また、以下の資格を保有していて直接支援業務の経験が5年以上あれば、基礎研修の受講が可能です。

  • 社会福祉主事任用資格を有する者
  • 介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級以上)に相当する研修を修了した者
  • 保育士
  • 児童指導員任用資格者
  • 精神障がい者社会復帰施設指導員任用資格者

国家資格などの保有者による実務経験

指定の国家資格を取得している場合、国家資格による実務経験が3年以上、かつ相談支援業務や直接支援業務の実務経験が3年以上で基礎研修を受講できます。

対象となる国家資格は、以下のとおりです。

  • 医師・歯科医師・薬剤師
  • 保健師・助産師・看護師・准看護師
  • 理学療法士・作業療法士
  • 社会福祉士・介護福祉士
  • 視能訓練士
  • 義肢装具士
  • 歯科衛生士
  • 言語聴覚士
  • あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師
  • 柔道整復師
  • 管理栄養士・栄養士
  • 精神保健福祉士

実務経験の業務範囲は、都道府県によって異なる可能性があるため、詳しくは研修を実施している都道府県にお問い合わせください。

資格取得に必要な研修を受講する

規定の実務経験を満たした上で都道府県が実施する研修を受講すると、サービス管理責任者の資格の取得が可能です。

今までは1回の研修で資格を取得できましたが、令和元年に基礎研修・実践研修・更新研修の3つの研修を実施するように変更されています。

また、サービス管理責任者と児童発達支援管理責任者の研修カリキュラムが統一されたことで、さまざまな障がい福祉分野での就業が可能になりました。

関連記事:サービス管理責任者等研修制度の法改正における変更点について解説【令和5年度版】

サービス管理責任者の資格の取り方

サービス管理責任者の資格を取得するには、研修の受講が必須になります。

それぞれの研修内容についてみていきましょう。

基礎研修

基礎研修では、相談支援従事者初任者研修講義部分の一部(11.5時間)とサービス管理責任者等研修(講義・演習15時間)を行います。

この研修では、サービス管理責任者の役割やサービス管理のプロセスなど、実務における基礎的な部分を学びます。

基礎研修を終えて次の実践研修に進むまでに、2年間のOJTを受ける必要があるため、実務経験を満たす2年前より受講可能です。

実践研修

実践研修では、サービス提供や人材育成に関する講義や演習を14.5時間行います。

この実践研修を修了すると、正式にサービス管理責任者として勤務が可能になります。

更新研修

実践研修を修了してから5年間に一度、更新研修を受講する必要があります。

この研修では、障がい福祉の動向に関する講義や、サービス提供の自己検証・サービスの質の向上や人材育成に関する講義や演習を13時間行います。

更新研修により、知識や技術面の向上が期待でき、事業所全体のスキルアップにつながるでしょう。

サービス管理責任者の給与はどれくらい?

サービス管理責任者として働く場合、仕事内容だけでなく給与面も気になるところでしょう。

特定処遇改善加算を取得している事業所における職員の平均給与額を、職種別にみていきましょう。

  • 介護職員:317,080円
  • サービス管理責任者:399,100円
  • 看護職員:402,230円
  • 理学療法士・作業療法士:382,430円
  • 機能訓練担当職員(言語聴覚士含む):367,860円
  • 心理指導担当職員:383,120円
  • 管理栄養士・栄養士:353,330円
  • 調理員:282,160円
  • 事務員:329,630円

上記のように、サービス管理責任者の給与は看護職員の次に高い結果となっており、他の介護職員と比べると82,020円高い傾向にあります。

実務経験の要件を満たしている方は、サービス管理責任者の資格取得を検討してみるのもよいでしょう。

参考:厚生労働省『令和3年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果の概要

サービス管理責任者の主な就職先

サービス管理責任者が勤務できる主な就職先は、介護、地域生活(身体、知的・精神)、就労などがあります。

具体的な事業所についてみていきましょう。

  • 療養介護
  • 生活介護
  • 自立訓練(機能訓練)
  • 自立訓練(生活訓練)
  • グループホーム(共同生活援助)
  • 就労移行支援
  • 就労継続支援A型
  • 就労継続支援B型
  • 多機能型事業所

このように、サービス管理責任者はさまざまな分野で活躍できるため、今後もますます必要とされる職種となるでしょう。

【まとめ】サービス管理責任者の資格の取り方

サービス管理責任者は、障がい福祉サービス事業所におけるサービス提供の管理や関係機関との連携など、事業所全体のまとめ役です。

この資格を取得するには、必要な実務経験要件を満たした上で、研修を受講する必要があります。

他の介護職員と比べて給与面も高い傾向にあるため、今までの経験を活かしてステップアップしたいと考えている方におすすめの資格といえるでしょう。

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