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放課後等デイサービスQ&A
2024.08.01

ダメな放課後等デイサービスの特徴は?適切な事業所運営のポイントを解説

ダメな放課後等デイサービスの特徴は?適切な事業所運営のポイントを解説

放課後等デイサービスは、需要の高まりと共に事業所数も増加しています。

しかし、中には不適切な支援を行っていたり法令に違反した運営をしていたりと、悪質な事業所があるのも現状です。

正しい運営を継続しながら利用者が必要とする支援を提供するには、どのような点に気をつけていけばよいのか不安な経営者の方もいるのではないでしょうか。

この記事では、ダメな放課後等デイサービスの特徴や事業所運営のポイントについて解説します。

この記事を読むことで、今後放課後等デイサービスに求められる支援内容や事業所の管理体制などを知ることができ、安定した運営ができるでしょう。

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放課後等デイサービスとは

放課後等デイサービスは、障がいのある子どもに対し個々の発達に応じた支援を行う施設です。

また、学校や家以外の居場所作りや障がい児を持つ家族のサポートも支援内容に含まれます。

利用者に必要とされる放課後等デイサービスを継続するには、適切な環境や体制の整備、スタッフの知識や技術向上など、法令を遵守した運営が求められます。

参考:厚生労働省『放課後等デイサービスガイドライン

ダメな放課後等デイサービスの特徴

放課後等デイサービスの中には、法令に違反していたり利益優先の運営を行っていたりと、悪質な事業所も存在します。

ここでは、不適切な運営を行っている放課後等デイサービスの特徴を解説します。

運営に必要な人材が不足している

放課後等デイサービスは、安全な運営を行えるよう、必要な人員配置が決められています。

  • 管理者:1人以上(支障がない場合は兼務可能)
  • 児童発達支援管理責任者:1人以上(専従かつ常勤である必要あり)
  • 児童指導員・保育士または障がい福祉サービス経験者:障がい児10人に対し2人以上(1人以上は常勤)

この他にも、重度の障がい児を受け入れる場合は看護師を配置し、機能訓練を提供する場合は理学療法士や作業療法士などの機能訓練担当職員を配置します。

しかし、必要な人員基準を満たしていない事業所や、必要最低限の人員しか確保しておらず運営に支障が生じている事業所もあるのが現状です。

利用者に適切な支援を提供する上で、人員配置が不足している事業所は改善が必要でしょう。

参考;厚生労働省『放課後等デイサービスに係る報酬・基準について≪論点等≫

適切な療育を行っていない

事業所が増えた一方で、子どもにテレビを見せるだけ、学童のように見守りをしているだけといった事業所も存在します。

放課後等デイサービスは、生活能力向上のための訓練や社会との交流促進などの支援をする施設であるため、利用者の課題に応じたサービスを提供する必要があります。

そのため、適切な療育を行っていない事業所は、今後運営の継続が難しくなるでしょう。

個別支援計画を作成していない

サービスを提供する場合、一人ひとりの状態にあった個別計画書の作成が義務付けられています。

この計画書は、これから解決すべき課題や今後の支援内容などの計画を記しており、保護者や学校との連携を図る際にも重要な書類です。

計画書を作成していなかったり不備がある事業所は、何らかの行政処分を受ける可能性があるでしょう。

安全管理が徹底していない

放課後等デイサービスは、6歳〜18歳と幅広い年齢層の子どもが利用しているので、安全面での配慮が重要になります。

また、施設内が清潔に保たれているかどうかも子どもの健康に影響するため、衛生面の管理も大切です。

療育で使用する物品を壊れたまま使用している、日々の掃除が行き届いていないといった事業所は、安全管理を見直していく必要があるでしょう。

悪質な放課後等デイサービスへの対応

上記で記載したように、運営基準を満たしていない事業所は、今後運営の継続が難しくなる可能性があります。

ここでは、悪質な運営を行っている放課後等デイサービスへの対応について解説します。

参考:厚生労働省『令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要

指定取り消しなどの行政処分を受けることがある

運営に必要な人員が不足している、個別支援計画が未作成である場合は、指定取り消しや営業停止などの行政処分を受ける可能性があります。

また、人員が不足しているにもかかわらず虚偽の報告を行い報酬を算定している事業所も処分の対象です。

悪質な事業所が増加しないためにも、自治体の実地指導を徹底することや事業所での定期的な業務の見直しが重要となるでしょう。

公費の支給対象外となる可能性がある

令和6年度の法改正で、提供する支援内容が以下の2つに分類されることが検討されています。

  • 総合支援型:「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5領域をカバーした上で、特に必要な支援を実施する
  • 特定プログラム特化型:理学療法士や作業療法士などの専門性の高い発達支援を実施する

適切な療育はせず見守りだけをしている事業所や、学習塾のように学習支援のみ実施している事業所は、今後公費の支給対象外となる可能性があるでしょう。

放課後等デイサービスを運営する上で気をつけること

放課後等デイサービスは、今後さらに質の高いサービス提供が求められると予想されています。

そのため、人員配置やサービス内容など、安定した運営を行うために必要な事項を把握しておくことが大切です。

ここでは、放課後等デイサービスを運営する上で気をつけるべきポイントを詳しく見ていきましょう。

事業所の特徴や強みを明確にする

総合支援型と特定プログラム特化型に2類化されることで、事業所で行っている療育の特徴や、専門性の高いスタッフの配置などによる強みを明確にしていく必要があります。

地域のニーズを把握したり利用者からの要望を参考にしたりと、本当に必要とされている支援内容を見極めることで、安定した運営が可能になるでしょう。

スタッフが長く働ける職場環境を整える

放課後等デイサービスなどの障がい福祉サービスの仕事は、離職率が高く人材不足が懸念されています。

安定した療育を提供するためには、必要な人材の確保は必要不可欠です。

スタッフが長く働けるように、業務内容の改善や勤務しやすい雰囲気作りなど、職場環境を整えることも安定した運営につながるでしょう。

定期的な研修を行う

さまざまな障がいを持つ子どもと関わる中で、障がい児ケアの知識の習得やスキルの向上を目指すことは非常に重要です。

そのため、事業所内で常により良いサービスを提供できるように、研修を行ったりスタッフ間で意見交換をしたりする機会を設ける必要があります。

研修によりスタッフの意識の向上にもつながるため、定期的な研修を行えるような仕組み作りを行っていきましょう。

ダメな放課後等デイサービスにならないように適切な運営を目指そう【まとめ】

放課後等デイサービスは、事業所数が増える一方で人員が不足していたり適切な療育を行っていなかったりと、悪質な運営をしている事業所もあるのが現状です。

そのような事業所は、指定取り消しや営業停止などの行政処分を受ける可能性があります。

しかし、問題なく運営を行っている事業所も、利用者のためにどのような運営を行っていくべきか日々改善していくことが重要です。

利用者に提供している支援内容に問題はないか、必要な書類に不備はないかなどを今一度確認し、適切な事業所運営を目指しましょう。

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